「欧州版ジャクソンホール」ECBカンファレンスは金利政策に関するヒントを明かさず閉幕

ポルトガルで二日間に渡って開催されていた欧州中央銀行(ECB)のカンファレンスが閉幕しました。

このカンファレンスはアメリカのカンザスシティFRBが毎年夏に開くジャクソンホールのシンポジウムに倣った企画で、今回が初の試みでした。

このカンファレンス開催中にちょうど欧州連合(EU)議会選挙が重なり、アンチEU派が台頭するという選挙結果がもたらされました。

一方欧州ではインフレが0.7%にまで下がっており、これは2%というECBのターゲットを大幅に下回っています。このため、ひょっとするとデフレ・スパイラルに陥るのではないか? という懸念の声が聞かれます。

これらのことからドラギ総裁に対する「何か次のアクションを起こせ」というプレッシャーはクライマックス的に高まっています。

今回のポルトガルのカンファレンスではドラギ総裁は「賛否両論ある尋常でない方策」を取るかもしれないことをほのめかしましたが、それはこれまでの彼の主張からさらに一歩踏み出すものではありませんでした。

ユーロ加盟国の中でも経済の停滞に苦しんでいる国々、そして信用格付けが高くない中小企業に対するクレジット・クランチをどう克服するかが問題になっています。

しかし今回のカンファレンスに呼ばれた世界の著名エコノミストたちからは、信用力の低い劣悪な借り手だけをピンポイントで効率的に救えるマクロ経済政策があると考えるのは幻想だという厳しい指摘がありました。

いずれにせよ来週木曜日にはECBの政策金利会合が開かれ、ECBが本当に動くのかどうかが判明します。

PS. なお、ECB政策金利発表の当日、インヴァスト証券主催セミナー『約束の6月が来た 欧州中央銀行は更に緩和する?』で喋ります。このセミナーはインヴァスト証券に口座をお持ちのお客様限定とさせていただきます。